心理学・社会科学研究のための調査系論文の読み方【改訂版】
浦上昌則・脇田貴文 著


論文を読むには、研究者がどのような意図でその文書を書き、
その分析手法を使ったかを読み取る力が必要になる。

「統計を使った論文が読めるようになる」ことを目的とした本書は、
その手法が使われた理由と結果の意味が理解できるよう解説のポイントを厳選。

論文には決して書かれることのない部分を補いつつ、
書き手の視点から論文を読む筋道を解説する。

改訂版では効果量や95%信頼区間などについての記述を追加し、
近年の情勢により合わせた構成となっている。


●目次

  !【誤植訂正】

  本文 目次 第5章タイトルが,「確定的因子分析・t検定」となっておりました。
正しくは、「確認的因子分析・・t検定」です。
お詫びして訂正いたします。                            

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■著者紹介
浦上昌則(うらかみ まさのり)

1991 年 神戸大学教育学部 卒業
1994 年 神戸大学大学院教育学研究科修士課程 修了
1997 年 名古屋大学大学院教育学研究科博士後期課程 単位取得退学
1997 年 南山大学文学部 講師
現  在 南山大学人文学部 教授 博士(教育心理学)
著書:『“学生”になる! -進学が決まった時に読む本-』(北大路書房,2006)
『心理学 -Introduction to Psychology- 第2版』(ナカニシヤ出版,2008 共編著)


脇田貴文(わきた たかふみ)

2001 年 南山大学文学部教育学科 卒業
2003 年 名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士前期課程 修了
2006 年 名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程 単位取得退学
2007 年 京都大学大学院医学研究科 産官学連携研究員
現  在 関西大学社会学部 教授
著書:『心理学基礎演習vol.2 質問紙調査の手順』(ナカニシヤ出版, 2007, 分担執筆 第7章,第11章)
『項目応答理論と特異項目機能 福原俊一(監訳) QOL 評価学-測定・解析・解釈のすべて-』 (Fayers & Machin 2000 Quality of Life: Assessment, Analysis and Interpret John Wiley & Sons Ltd.)(中山書店, 2005, 分担翻訳 第6章)

■内容紹介
◎数字や統計記号も恐れることなく,論文を読み解くポイントが見えてくる

本書は,初心者が「調査系論文が読めるようになる」ための本であるが, 平均・標準偏差,因子分析など,「これを知れば,論文が読めるようになる」 という内容を精選し,直線的に組みたてた。 論文を読むには,研究者がどういう意図で文章を書き,統計を使ったかを 読みとる力が要る。そのため,より必要な統計手法を意味に重点をおいて説明し, 論文に省略された部分も補って,書き手の視点から論文を読む道筋を解説する。 これは,自分の研究で論文を書くときにも,きっと役にたつ。